三国志 〜生と死と心〜

原作 羅貫中『三国志演義』 作・絵 彩ますみ

     【登場人物(2)】 (第二章) 【8】 関羽の過去 〜 【18】 民衆の悲鳴

※登場人物の身長、体重、血液型、誕生日、趣味は、史実に基づくものと、オリジナル設定の両方が混在します。血液型は、全部がオリジナル設定です。



関羽長生(かんう ちょうせい) → 関羽雲長(かんう うんちょう)
正しく生き、苦労を重ねた、強く誇り高く心優しい男
「……人の道も、そうかも知れぬな。漢字の書き順と同様に、途中で道を逸れたり、遠回りしたとしても、最後はきちんと出来れば、言うことがないのやも知れぬ……」
「いや! とても嬉しいぞ、呂澄。お主がわしのために、慣れておらぬであろう書店に入り、一生懸命選んでくれたのだと思うと……。それだけでわしは、心が満たされる思いなのだ」


身長:159cm(十一歳) → 184cm(十五歳) → 198cm(十八歳) → 207cm(現在)
体重:55kg(十一歳) → 98kg(十五歳) → 108kg(十八歳) → 117kg(現在)
血液型:O型
誕生日:6月24日
好きなこと、好きなもの:両親と家族、張遼、子供たちの瞳と笑顔、平和、正直、素直、真実、自然の観察、人の頭を撫でること
嫌いなこと、嫌いなもの:戦争、(特に無駄な)争い、喧嘩、いじめ、姑息で卑劣な手段、嘘や約束を破ること
趣味・特技:武道全般(特に長兵器・重兵器)、算術、読書、囲碁、書道、生薬作り、水墨画などの絵を描く、美術工芸品・骨董品の鑑賞、子供たちの遊びに付き合う、琴、横笛など多数
この第二章では主役に昇格。
河東郡解県(解良県とも言われる)出身で、それなりに裕福な商人、関悦の長男として、一六一年、六月二十四日に誕生。
幼少時から、武術に長けて屈強なのはもちろん、人を思いやるとても優しい性格で、信義に篤く、約束を必ず守る性格であり、小さい頃から、周経や春秋左氏伝などの難しい書物をよく読み、文才もあり博識、雑学に詳しく、周りの子供たちに人気があった。
その中でも特に親しくしていたのが、遠い隣近所に住んでいた、張遼である。
そして、小さな張遼を弟のように大切にした。
その後十八歳の誕生日に、南華仙人から青龍偃月刀を授かる。
呂澄も董海も好きであるが、董海の本心には、気が付くことが出来ず、董海の心を知り、心を痛める。
その後、いろいろあって、亡命し流浪の身となってしまう。
十七〜十八歳の頃の関羽は、まだ髯が短く、髪も短かめで後ろで束ねていた。
画像一番上が十一歳時、中央が十七歳時、一番下が現在(二十三歳)。
少年時代はもちろん髭はなく、肩にかかる長髪の美少年であり、十七歳の時は現在の面影が見える。
現在では、『関聖帝君』『関帝さま』という神さまで、世界各地の、中華街の関帝廟に祭られている。(例・横浜関帝廟

張遼文遠(ちょうりょう ぶんえん)
明るくてやんちゃで元気な、関羽の幼馴染
「関羽。漢字の書き順って、そんなに大事かなあ?」
「だってさ。最後にちゃんとした字を書けば、それでいーんじゃないの? 書き順違っても、見た目は変わらないじゃん!」


身長:98cm(三歳)
体重:16kg(三歳)
血液型:B型
誕生日:3月10日
好きなこと、好きなもの:関羽、晴れの日に外で遊ぶこと
嫌いなこと、嫌いなもの:勉強(特に漢字を書くこと)、雷雨
趣味・特技:外で遊ぶ(特に川原遊び)、生き物と遊ぶ
関羽が八歳の時(一六九年)に生まれた、関羽の家の隣に住む、張文の息子で、関羽の幼馴染。
そのため、関羽より八歳年下であるにも関わらず、関羽を呼び捨てにしているが、本人は悪気などなく、関羽への親しみと尊敬を込めてである。
とてもやんちゃで明るく、元気な性格で、少々甘えん坊であり、関羽が大好きである。
雷が怖く、怖くないと言いながらも、怖がる様子は子供らしい。
三国志を知っていらっしゃる方ならよくご存知だと思うが、後々、魏の有名な武将となり、江東(呉)では、『遼来来(りょうらいらい)』と恐れられる彼と同一人物である。
呂澄真英(りょちょう しんえい)
関羽が美髯になるきっかけを作った、関羽の心友
「そうだ! なあ! 関羽。お前の髯って、濃くて手触りいいなあ。髪の毛も、堅くてツヤツヤだし。いっそのこと、その髯、伸ばせるだけ伸ばしたらどうだよ?」
「……信じるぜ、俺は、関羽のこと。やたら真面目なお前のことだ。お前は嘘つくことが大嫌いだし、こんなことで嘘つくわけねーもん」

身長:180cm
体重:78kg
血液型:B型
誕生日:12月24日
好きなこと、好きなもの:関羽、のんびりすること
嫌いなこと、嫌いなもの:面倒くさいこと、道徳に外れたこと
趣味・特技:首飾り作り
オリジナルキャラクター。
関羽が、塩の密売をしている時に出会う、同期の少年。
関羽と同様、河東郡解県出身。
明るく、人懐っこい性格で、細かいことにこだわらず、正直なため、関羽に好かれていて、十代の頃の関羽の心友と言える。
関羽と同い年だが、関羽よりかなり若く見える。
関羽に、髯や髪をを伸ばした方がいいと薦めたり、現在着ているような青緑色の着物が似合うと進言したりした。
その後は無精髭を剃り、関羽を引き立たせるという気の使いようと優しさを見せる。
勉強や学問、本を読むことは苦手である。
董海輝栄(とうかい きえい)
関羽への妬み、憎しみに囚われる少年
「お前は何でも出来やがる。武道も、勉強も完璧に……。おまけに、蘭仁まで……。俺が勇気出して告白したら、関羽が好きだって言ったんだっ!! ……関羽以上の素敵な男はいないって……そんなこと……っ!!」

身長:176cm
体重:68kg
血液型:A型
誕生日:2月26日
好きなこと、好きなもの:自分と同等な立場の人間
嫌いなこと、嫌いなもの:関羽
趣味・特技:特になし
オリジナルキャラクター。
関羽や呂澄と同い年の少年で、彼も二人と同期で、関羽や呂澄と表面上は親しくし、普段は内向的で、はにかみ屋な普通の大人しい美少年である。
しかし、文武両道、知勇兼備で、何事も完璧にこなす関羽を、内心妬ましく思っていて、良く思っておらず関羽を嫌っている。
関羽は、そのことに気が付かず、董海にも優しく接して、人生のアドバイスをしたが、そのことがますます、董海には面白くなく映ってしまう。
その本心は、後々、関羽に向けられることに。
また、孫傑の娘である蘭仁が好きだったが、彼女が関羽に片思いしていたため、そのことでも、何も悪くない関羽に一方的に憎しみを向ける。
孫傑高進(そんけつ こうしん)
人を金と考えている、卑劣な豪商
「ああ、馬鹿な金づるどもから、絞れるだけ、搾り取ってやる」
「普通のやり方じゃ儲らないからなあ。なあに、どうせ対象は、放っておいても、もうじきくたばるジジイババアだ!」
「人は、金づるに過ぎない。時は金に変わるし、人も金に変えられる。儲かりさえすれば、何をしてもいい。大体、関羽。世の中そんなに甘くないんだぞ? 儲かりさえすれば、どんな手を使おうと、儲かったもの勝ちだろう!」


身長:173cm
体重:82kg
血液型:A型
誕生日:4月9日
好きなこと、好きなもの:金、権力、一攫千金
嫌いなこと、嫌いなもの:儲けにならないこと、地道な努力
趣味・特技:詐欺(?)
本作のオリジナルキャラクター。
当時の関羽や呂澄、董海の上司である男で、三十三歳。
河東郡解県ではかなりの豪商、そして豪族である。
しかし、欲深くずるがしこい性格で、お客や他人を金づるとしか思っていない。
それだけではなく、現代で言うところの振り込め詐欺、架空請求、押し貸し、空貸しなどに相当するような、非常にハイテクで巧妙な詐欺を働き、特に勘が鈍っている老人などを騙して、お金を搾り取っていたり、偽の借用書をでっち上げ、その周辺も脅し、逆らう者は容赦なく殺害して、死体遺棄までしていたため、関羽の激しい怒りを買ってしまう。
関悦隆信(かんえつ りゅうしん)
立派な人格者である、武神関羽の父親
「強い者は、本来、弱い者たちを守らねばならない。だが現実は、強い者が、弱い者たちを虐げ、全てを奪っている。私も、そんなこの世には我慢できない……」
「ああ……。長生。お前たちのような子供たちは、この世の宝。生きる希望だ」

身長:196cm
体重:102kg
血液型:O型
誕生日:1月21日
好きなこと、好きなもの:平和、読書
嫌いなこと、嫌いなもの:卑怯な行いをする者、権力
趣味・特技:剣術、読書、囲碁

設定などはオリジナルで、関羽の父親。
息子の関羽を、大変誇りに思っており、小さかった頃の関羽に様々な学問を教えたことがきっかけで、関羽は自ら武道や学問を学ぶようになる。
張遼の父親である、張文とは非常に仲が良い。
関羽の母親(かんうのははおや)
※高恵華(こう けいか)
厳しくも優しい、関羽の母親
「男は、強く、たくましくなければなりません。そして、人前で泣いてはなりませんよ。弱い人を救い、助け、そして守るのです。自分に厳しく、他人には優しくありなさい。義を守り、約束は必ず守り通すのです。正しいことをして、間違っているものや、悪を正すのですよ。いいですね……」

身長:169cm
体重:57kg
血液型:O型
誕生日:3月10日
好きなこと、好きなもの:関悦、関羽、関隆(故人)、関直(故人)
嫌いなこと、嫌いなもの:約束を破ること、嘘をつくこと
趣味・特技:特になし
オリジナルキャラクター。
関羽の母親である。
躾に厳しく、礼儀正しく聡明な女性。
関羽に、他人に優しく自分に厳しくありなさいと教え、彼のその後の人格を形成したのは、他でもない彼女である。
本名は、ここに示したとおり、高恵華であるが、本作中には出てこない。
張文(ちょうぶん)
とても優しい、張遼の父親
「ええ。『遼(りょう)』という名にしようかと思いまして。字の方は、いろいろ考えたのですが、わたしの名である『文』を取って、『文遠(ぶんえん)』にしようかと」
「黙れっ!! お前たちこそ、よくも我が子たちを殺そうとしたな!!」


身長:170cm
体重:68kg
血液型:O型
誕生日:4月16日
好きなこと、好きなもの:張遼、妻(張遼の母親)、関悦
嫌いなこと、嫌いなもの:黄巾賊、平和を乱す者たち
趣味・特技:剣術
設定などはオリジナルで、張遼の父親。
特に目立たない、普通の父親ではあるが、張遼にとって大切な父親である。
だが剣術があり、張遼たちを襲った多数の黄巾賊に、たった一人で立ち向かう。
張遼の母親(ちょうりょうのははおや)
張遼を大事に思う、彼の母親
「とんでもない、関羽くん! 文遠の不注意ですから。関羽くんは何も悪くないのよ」
「泣かないの、文遠。男の子でしょう」

身長:155cm
体重:49kg
血液型:A型
誕生日:2月3日
好きなこと、好きなもの:張文、張遼
嫌いなこと、嫌いなもの:戦争
趣味・特技:料理、その他家事

設定などはオリジナルで、張遼の母親。
張遼を大切に思っているところが至るところに見られる。
黄巾賊のせいで、彼女もまた、物語が進むにつれ、過酷な運命を背負わされてしまう。
でも、さすがは乱世に生きる女性だけあって強い。
関隆陽範(かんりゅう ようはん)
幼くして亡くなった、武神関羽の実弟
身長:不明
体重:不明
血液型:O型
誕生日:1月28日
好きなこと、好きなもの:関羽、家族
嫌いなこと、嫌いなもの:不明
趣味・特技:不明
オリジナルキャラクター。
関羽の弟で、次男。
だが、幼い頃、関羽たちの献身的な看病もむなしく、病気で死亡。
享年、三歳。
この出来事が、関羽が看護技術や生薬に詳しくなるきっかけとなった。
その後、張遼が生まれ、関羽は彼を関隆や関直の分まで大切にした。

関直明定(かんちょく めいてい)
幼くして亡くなった、武神関羽の実弟
身長:不明
体重:不明
血液型:B型
誕生日:9月16日
好きなこと、好きなもの:関羽、家族
嫌いなこと、嫌いなもの:不明
趣味・特技:不明
オリジナルキャラクター。
関羽の弟で、三男。
関隆とは年子の弟である。
彼も、幼い頃、関羽たちの献身的な看病もむなしく、次男の関隆と共に病気で死亡。
享年、二歳。
この出来事が、関羽が看護技術や生薬に詳しくなるきっかけとなった。
その後、張遼が生まれ、関羽は彼を関隆や関直の分まで大切にした。

南華仙人(なんかせんにん)
関羽に青龍偃月刀を、張角に太平要術を授けた仙人
「この青龍偃月刀は、四神であり、東と春を司る青龍と、あの空に浮かぶ、偉大な月の光の力を持つ大刀じゃ……」
「関羽よ。そなたは青龍と月を司る男だ……。その青龍の偉大な霊力を、善、そして義のために使い、太平の世を導くがよい……」


身長:不明
体重:不明
血液型:不明
誕生日:不明
好きなこと、好きなもの:不明
嫌いなこと、嫌いなもの:不明
趣味・特技:不明(仙術?)
南華老仙とも呼ばれている。
張角に太平要術を授けた仙人と同一人物である。
十八歳になった関羽の夢枕に立ち、彼に青龍偃月刀を授けた。
張角は、彼から与えられた力を、後々、次第に私利私欲のために使用して、身を滅ぼすが、関羽は忠義のために尽くす点で、対照的である。
仙人という、神とも言えるような存在のため、殆ど全てが不明である。
春秋時代に続く、中国の戦国時代の荘子が死んで、仙人になった姿と一般的には言われている。

 
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